どうもうしぐまです。
HFTの仕組みとかが初めて明るみに出てきたときも驚きましたが、0DTE(満期まで0日)のオプションの出来高が爆発的に増えているという話にここいらで触れていこうと思います。

明らかにVolumeということで出来高が増えていることが確認できます。
今回の目次は以下です。
- そもそもオプションとは何??
- オプションの特性と0DTEオプションでどのような影響があるのかを考える。
それではいってみましょう。
そもそもオプションとは何??
オプションは、一言で言えば権利(選択肢)のことです。金融市場では、特定の金融資産の売買だけでなく、その金融資産を特定の価格で買う権利や売る権利も売買しています。
新株予約権の売買とかはまさにあれは一種のオプションの売買ですね。
【個別銘柄】21649 地域新聞社第5回新株予約権 闇のゲームがはじまっているw
市場では特定の価格で買うことができる権利をコールオプション、逆に特定の価格で売ることができるオプションをプットオプションと呼びます。
このコールオプションとプットオプションに対して、それぞれ買いと売りのポジションがあるためどんどんややこしくなっていきます。
プロの間でオプションを売買する場合は、通常の株式のキャピタルゲインとかの考え方ではなく、グリークスと呼ばれるオプションが保有する特性を目当てで売買されることがほとんどです。
取引コストや、原資産の値動きに合わせて変化するパラメータに合わせてのポジション調整などかなり複雑になるため、ここではグリークスについてまとめることはしませんが、オプション戦略の簡単な考え方は、ロングサイドのポジションの人は値動きが大きく動くと稼げて、ショートサイドのポジションの人は値動きが少ないと稼げるということを頭に入れておきましょう。
特に株式指数の満期は、清算価格がプレイヤーの損益に大きく影響を与えるため、意図的に清算価格を吊り上げたり、下げるような思惑が働くことが多々あります。
当日満期のオプションの売買が増えており、それに対する対応として新しい恐怖指数として1DayVIXの指数が誕生するらしいです。
「ゼロDTE」が爆発的に普及、理解が追いつかぬウォール街をかく乱
ゴールドマン・サックス・グループのデータによれば、ゼロDTEは昨年7-9月(第3四半期)にはS&P500種株価指数オプション全体の40%を超えるようになり、その比率は6カ月前のほぼ2倍に急伸した。
このような記事が出てきており、このオプションを使って何かしら稼ぐ方法を編み出した人がいるということでしょうね。
オプションの特性と0DTEオプションでどのような影響があるのかを考える。
こちらの記事に0DTEオプションのプレイヤーなどについての分析が詳しく記載されているのでその内容から、特に気になった内容を抜粋する。
- 0DTEオプション取引の成長は小売投資家が主導しているわけではない。
- 0DTEオプションは購入・売却どちらの方向にも大きく偏っておらず、満期まで保有されることはほとんどない。
- 0DTEオプション取引は市場に影響を与える可能性がある。
- 0Dオプションの取引コストは、長期のオプションよりも高い。
- 0Dオプションの利用者は高頻度の方向性取引を利用しているとされる。
- 一方、マーケットメーカーは、より広いビッド・アスクスプレッドのおかげで流動性を提供し、デルタヘッジされたポジションから利益を上げることができる。
満期まで保有して引け値を大きく動かすことで稼ぐといった露骨な使い方ではなさそうですね。
記事によると、おそらく超短期の特定方向に対する偏りを収益源とするディレクショナル系のHFTが0DTEも利用して、短期で収益を上げている可能性が高いとのことです。
先ほど、プロの間でのオプションの売買はグリークスと呼ばれるオプションが保有する特性を目的としたものであると説明しましたが、どうやらこの0DTEはオプションの特性を利用するというより純粋にアウトライトでリターンを上げる形で使われているようです。
結局どんな影響が起きやすいのか??
うしぐまの考えベースになりますが、基本的にオプション市場や先物市場などのデリバティブと呼ばれるものは必ず原資産の市場の値動きと関連してきます。というのは、値段の乖離をベースに収益を上げるアービトラージを狙うタイプのプレイヤーが常に目を光らせており、彼らの裁定取引によりデリバティブ市場での売買の偏りによって生じた歪みはデリバティブ市場のゆがみの訂正または現物市場の値動きという形で市場に反映されるからです。
この0DTEオプションの取引の場合は、売買しているプレイヤーにとっては短期的な値動きをより大きくすることに利点があるように感じます。満期保有が少ないことやトレードコストやリスクのことを考えても短期でオプションを売ってプレミアムを稼ぐことには使われていないと思います。
結果的に5分とかのより短い時間軸で市場全体の変動幅が大きくなり、切り返しが発生する頻度が増えるのではないかということと、何かしらのイベントが生じて一気に市場が動く際に0DTEオプション市場のポジション決済の動きやヘッジの動きがさらに市場の動きを強めるリスクがあるのではないかと考えられますね。
今後より詳しい分析などが出てくることで市場への影響がわかるでしょうが、おそらく詳細な分析結果が出る前になんたらショックとかフラッシュクラッシュのような波乱が起きるのではないでしょうか、、
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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