【個別株式】サムスン電子 メモリー半導体分野で赤字。

どうもうしぐまです。

世界的に規模が大きい企業の決算数字は景気を見るうえで重要ということで、サムスン電子の速報値が出ていたので確認していきます。

昨日は安川電機でしたね。じわじわ決算発表が増えてくるので、忙しくなりそうです。

【個別銘柄】6506 安川電機 業績見込みの数字から景気の動きを考える。

今回の目次は以下です。

  • サムスン電子の決算速報のまとめ
  • 半導体業界の状況のまとめ

それでは行ってみましょう。

サムスン電子の決算速報のまとめ

サムスン電子の1-3月利益、2009年以来の低水準-メモリー減産へ
韓国のサムスン電子の1-3月(第1四半期)利益は2009年の世界金融危機以来の低水準となり、同社はメモリー半導体を減産することも明らかにした。供給過剰で価格に下押し圧力がかかっていた半導体業界にとって大きな動きとなる。

まずは上記の記事の内容をまとめてみます。

  • サムスン電子の2023年第1四半期利益が、2009年の世界金融危機以来の低水準となった。
  • サムスンはメモリー半導体を減産することを明らかにし、半導体業界に大きな影響を与えると予想される。
  • 1-3月期の営業利益は90%余り減少し約6000億ウォン(約600億円)で、アナリストの予想平均(1兆4000億ウォン)を下回った。
  • サムスンは、メモリー半導体の生産を「意味のあるレベル」まで削減すると表明した。
  • サムスンの在庫が昨年末に52兆2000億ウォン相当に膨れ上がっていた。
  • ライバル企業のSKハイニックスやマイクロン・テクノロジーは既に減産に踏み切っていた。
  • サムスンは短期的な生産計画を削減したが、中長期的には堅調な需要が見込まれるとして、インフラ投資や研究開発(R&D)投資の拡大を継続すると表明した。

すでに供給過多になっていたメモリー半導体に関して、価格低下の影響がサムスン電子の決算に直撃したみたいですね。アナリスト予測の平均1兆4000億ウォンが半分以下の6000億ウォンというのはかなりえげつな印象です。

DRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)の価格は4-6月期に約10%下落する見通し。1-3月期には約20%、昨年10-12月期には30%余り下げた。

半導体業界の状況のまとめ

昔から、半導体業界はサイクルがわかりやすく、需要が増えたところでみんなで増産し、需要が減ると値崩れして業界全体で業績が悪くなるという印象でしたが、ここ数年は半導体に対する特需でサイクルなんて関係ないと言わんばかりに業績が伸び続けてきた印象でした。

【福田昭のセミコン業界最前線】 微増に終わった2022年の世界半導体市場、暗いトンネルの出口を探る展開へ
 ハイテク分野の市場調査会社として知られるGartnerは1月17日(米国時間)に、2022年の世界半導体市場に関する金額ベースの速報値を発表した。発表によると、2022年の世界市場(速報値)は前年比1.1%増の6,016億9,400万ドルである。前年(2021年の同26.3%増)から成長率は大きく鈍り、ほぼ横ばいとな...

こちらの記事にここ1~2年の状況がまとまっていたので、

さらに要点をまとめて箇条書きにしていきます。

  • 2022年の世界半導体市場予測は当初9%成長と予測、後に15%に上方修正
  • 最終的な2022年の成長率は1.1%増、ほぼ横ばい
  • DRAMとNANDフラッシュメモリの需給関係が緩んだことで、成長率予測が下方修正
  • 2022年11月末の予測値は4%台に低下
  • SIAによる毎月の世界半導体販売額は2021年から2022年にかけて急激に拡大
  • 2022年前半に伸びが鈍り始め、前月比でマイナスに転じたのは2022年6月
  • 前年同月比は2022年11月でマイナス9.2%にまで下がった
  • 2022年5月~11月の地域別半導体市場では、米国、欧州、日本は横ばいだが、中国とアジア太平洋地域の減少が目立つ。
  • 中国とアジア太平洋地域は6カ月連続で前月比マイナス成長。
  • 製品分野別では、メモリが価格下落で不調、アナログと特定用途向けロジック(特に5G通信関連)は好調。
  • 2022年の半導体市場は全体で約10%のマイナス成長。
  • 2023年の世界半導体市場はマイナス成長予測、Gartnerは3.6%減、WSTSは4.1%減を予想。

ということで数字の悪化自体は2022年の6月から始まっていたということですね。半導体も製品の用途で需要が違う状況なので、単純に一括りにはできませんが、昨日の安川電機の受注推移の減少を見ていても、幅広い分野で需要の減少はすでに生じているような印象ですね。

今後も様々な業界の数字も追いつつ市場の動きを把握していきたいです。

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